「レンズの片方が、どこかにいってしまった・・・」と、T様がご来店されました。
T様は、一刀彫の職人さんです。
奈良の一刀彫は、平安時代からあったそうです。
平安時代の終わり頃、春日大社の祭礼に飾られていたのが、
その起源といわれており、
高級感と質の高さが、奈良の一刀彫りにはあるそうです。
奈良の伝統工芸の職人さん紹介で、T様がお話されています。
「僕らが魂を吹き込むものではないと思っています。
買った人が使っていく中で、だんだん魂がこもっていくんですね。
だから、大切にずっと長い事使って欲しいなと思っています。」
職人さんの言葉って、素晴しいですねぇ・・・
私が掛けているメガネ<POISON>も、
私にとって、そうなのかも知れない。
カリスマデザイナーの影郎さんが、この形を生み出されて、
それを掛けた自分の顔を、私は、好きになり、
そして、じっくりと、この作品を手にとって、眺めて、どんどん引き込まれ、
さらに、さらに、好きになり・・・
この<POISON>を掛けた顔を、鏡で見るたびに、
私とフレーム、いっしょになったこの顔が、自分そのものなんだ・・・と、いっつも感じるんです。
いつも、いつも、鏡を見るたびに感じることのできるフレームが、
あるんですよ。
「年末までは干支、今は、雛人形で忙しいなぁ」と、T様。
がんばって早く、お作りしますので、
出来れば、頭にメガネを掛けないように、お願いしまーす。
内側のカラー・・・こんな気持ちで、いつもありたい、そんな色。
外側のカラー・・・仕事の色。こつこつ、ひとつひとつ、一歩一歩、着実に。
サイドのカラー・・・うーん、なんだろう?
影郎さんは、この3色で、宝石の「ターコイズ」のカラーを表現してるそうですが、
このサイドのカラーは、私を守ってくれる色かも知れないなぁ。
吉川 ひろみ
Author:セラヴィ・ヨシカワ
セラヴィ・ヨシカワのブログにようこそ!!